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外環道路トンネル上部の市街地で地盤陥没!!


【毎日新聞10月19日(月)朝刊】

2020年10月18日、調布市の住宅街で、道路が陥没する事故が起きました。
この場所の地下では、外環道路のトンネル工事が行われていたのです。

住宅の目の前の道路に、突然、5.2m×2.9m、深さ5mの穴があき、
近隣の住人に、避難が呼びかけられました。
けが人はいないとのことですが、利用者の多い道路であり
人命にかかわる事故が起きてもおかしくない状況でした。

トンネルが掘られたのは、1ヶ月前の9月14日。そのときから周辺には、外壁の落下、亀裂、地盤沈下、騒音振動などの被害があり、調布市には100件以上のクレームが寄せられましたが、事業者は解決に向けた対応を、何もしてきませんでした。

外環トンネルは2本隣り合って掘削される予定ですが、2本目のトンネル工事はまだ陥没地域に到達していません。この地域の真下をさらにもう一本掘削することは、まさに危険極まりない行為です。もはや掘削は不可能です。外環道路事業の実現そのものが不可能と言わざるを得ません。

これからトンネルが掘られる地域はもとより、
既にトンネルが掘られた地域でも安全とはいえない状況となりました。

マスコミ各社が、全国ニュースとして報道しています。

【NHKニュース「東京 調布の住宅街で道路が陥没 トンネル工事との関連を調査」】

これまで、私たちは、
1. 何万人もの人が住む市街地の真下に、巨大トンネルをつくろうという「外環道路」は、世界で誰も行ったことのない、無謀で危険な事業である。
2. 地下水の影響で地盤陥没や隆起が起こる可能性が高く、
3. 事故が発生すれば、市民の命の危険や財産の毀損など大災害に直結する

ことを繰り返し指摘し、事業を中止することを強く求め続けてきました。
私たちの危惧していたことが 現実のものとなりました。
私たちはさらに、外環道路事業の危険性を明らかにし、中止を求めていきます。

【陥没位置】赤線内が外環道路トンネル掘削地

【日経】【読売】外環・事業費が2倍に増大

【日刊建設工業新聞 7/31】外環道事業費7600億円増加

【日経8/4】外環道事業費膨張、当初の約2倍に

外環道路事業費が、2兆3575億円に膨れ上がることが判明しました。
当初事業費1兆2820億円の2倍近くに増大です。

「費用便益比」(B/C)も大幅に低下。B/Cは1.01となりました。
1.0を切る公共事業は、むだな事業として、本来であれば、計画の断念・中止という扱いとなります。
外環事業が1.0を切り、巨額の無駄な公共事業となるのも、時間の問題となりました。(下記参照)

「今後もさらに、事業費は増大する可能性が高い。今回の再評価で、事業費を見直した地中拡幅部は中央JCTの4カ所だけだ。その他、東名JCTに2カ所、青梅街道インターチェンジ(IC)に2カ所設ける地中拡幅部は、まだ勘案していない。これら4カ所の地中拡幅部でも、同様に事業費が増大すると考えられる。」(日経)

供用時期が 21年度(当初)が31年度と 10年先延ばしとなり、先の見通せない無駄な事業であることが明らかになりました。

【東京新聞】外環道工事反対住民 弁護団の報告や対談

12月22日 東京新聞に、【外環道訴訟提訴2周年集会】が取り上げられました。

外環道路工事で談合疑惑


日経コンストラクション 9月15日

9月1日、NEXCO東日本と中日本は「東京外かく環状道路」のトンネル拡幅工事について、
「談合などの疑いを払拭(ふっしょく)できない」
として、業者の選定手続きを中止しました。

具体的な工事対象は、外環トンネルと中央自動車道との接続に関する場所です。
地下の本線トンネルを拡幅して、地上に向かうランプ(坂道の)トンネルが分岐する箇所の工事で、国土交通省は「世界でも類を見ない難工事」と認めています。
そのような難工事を、人の住む真下で行うこと自体が、大変危険です。
しかも、その責任重大な施工会社を決める入札で、問題があったということは、住民を、極度の不信と不安の中に陥れる行為といわざるを得ません。

土砂崩落 地上に巨大な穴 − 新幹線トンネル工事


北陸新幹線の延伸に向けたトンネル工事の工事現場で、9月8日、土砂の崩落事故がありました。
地上部分に当たる市営グラウンドが直径15メートルにわたり陥没しました。
工事現場の作業員は、直前に異変に気付いてトンネルの外に避難したため、けが人はいませんでした。

外環道路は、人の住む家々の真下を貫通します。
もしこのような陥没事故が起きたら、生命・財産の危機に直結します。
人の住む真下にトンネル工事を行うこと自体が、常軌を逸した行為といわざるを得ません。

詳しくは NHK News をどうぞ

地下トンネルで、地盤沈下発生 最大13cm

首都高速道路の横浜環状北線の地下トンネル工事で、
地盤沈下が起こりました。
住宅街の中で、最大13センチも地盤が沈下しました。

今回の沈下事故は、外環道路工事と、多数の類似点があります。
1. 地中拡巾部 (複数のトンネルを合流させるため、トンネルのサイズを地下で大きく広げる部分)付近で起きている点
外環の地中拡幅部の大きさは、今回の横浜北の断面積で4倍、長さで10倍以上。
被害発生の危険性も、被害の深刻度も桁違いに大きいと言わざるを得ません。

2. トンネルの構法がシールドトンネルである点
これまで国土交通省は「シールドトンネル構法は最も安全な構法でまず地盤沈下は起こらない」と説明してきました。
しかし、その言葉は、見事にくずれました。

注目すべき問題点は
A. トンネル工事部分から、400mも離れた地点で起こっている点
この地域は、計画段階では、離れているため、工事の影響は受けないという判断の下、
地盤調査等を行っていません。外環道路においても、工事範囲から概ね40mを超える範囲は、家屋調査を行っていませんが、その考え方が根本的に誤っていると問わざるを得ません。

B. 沈下範囲が百数十メートル四方という広い範囲に及んでいる点
数十軒に被害が及んでいることになります。

C. 工事自体に何らかの瑕疵・問題点が認められない点
工事に問題がないということは、今後もいつ、どこで起こってもおかしくない事故ということになります。

D. 工事後1年以上経過して、沈下が進んでいる点
「トンネル工事は工事中だけが危険なのではない」という私たちの主張が現実のものとなりました。

■テレビ各社報道
□NHKニュース  8月4日 17時05分
首都高工事で地盤沈下 住宅にひびなど苦情数十件

□TBSニュース   8月3日19時57分
首都高工事の影響か、横浜市で最大14cmの地盤沈下

□ANNニュース   8月4日 18時55分
首都高の工事で地盤沈下 住宅にひびなど被害 横浜

■新聞各社報道

□朝日新聞デジタル  8月3日12時04分
首都高工事で地盤沈下、住宅にひび 横浜・神奈川区内

□朝日新聞デジタル  8月3日16時30分
住宅街、最大13センチ沈下 百数十メートル四方、影響 横浜の首都高工事

□神奈川新聞  8月4日02時00分
住宅街で最大13.7センチ地盤沈下 首都高横浜北線の工事が影響

今回の事故については、現地と接点をもち、さらに情報を収集していく予定です。