事業説明会は市民の大ブーイングで終わる


12月14日、北野小学校・体育館にて
「事業の概要及び測量等の実施に関する説明会」が開催されました。
(主催:国土交通省関東地方整備局東京外かく環状国道事務所)

事業といっても、今年度はわずかな予算で調査しかできないのです。
にもかかわらず、沿線9地区で開催された仰々しい事業説明会。
これからの予算や施行の見通しも立たぬままの説明会は
どの地区でも、市民の不満と怒りが吹き出しました。
以下に、当日の様子をお伝えします。
質疑応答の内容の詳細な記録もご覧頂けます。
また、最後に、事業説明会に参加した市民の声を紹介します。
ぜひご一読ください。

12月14日は寒さの厳しい夜。
北野小学校の校門前では、私たちの会のメンバーが
参加者にチラシを手渡しました。
中に入ると、受付の周りは黒ずくめのスーツの人間がたくさん。
それは国交省の官僚。全員、黒いスーツで不気味な様子です。

会場の体育館は、約400名の市民で溢れる!
私たちの会が配布した1万枚のチラシを見て、参加した市民も多数いました。
国が用意した360席のイスは足りなくなったのです。

国が行った、当日の構成
スライド上映による全体説明(および補足説明)50分
会場からの質疑と応答 40分
閉会後の個別説明対応

スライド上映による全体説明(および補足説明)、その内容は?
冒頭のスライドは、事業の内容を具体的に説明したものではなく
施行主体や、次年度以降の予算の見通し、工期スケジュールなどに触れない
漠然として現実性を欠く内容でした。
「全て未定」というのが結論です。
 

●会場からの質疑と応答は?
質疑応答は、40分弱の短い時間のなかで行なわれました。
「もっと質疑時間を長くほしい」という声は、無視されました。
市民の質問に対して、主催者の回答は
終始、曖昧で具体性を欠くものだったと言えます。
会場中からは不満のブーイングの声が、多数、起こったのです。
数十名の手があがっていても、国の司会者は一方的に閉会しました。
質疑の内容につきましては、以下で詳細な記録をご覧頂けます。
(当会撮影のビデオから起こしたものです。
 了解を得た方以外の会場の市民の方のお名前は
 イニシャルにかえてあります。)
http://gaikangaikan.info/pdf/20091214_kitano_QA.pdf
 

●市民の視点からみた、事業説明会の要点

1. 今回の事業説明会には法的な根拠がない。
 (質疑応答のなかで確認しました。)

2. 今年度予算の93パーセントが凍結されている状況で
  次年度以降の見通しは立っていない。
 (今年度は66億円の用地買収費用が凍結/
   5億円の調査・設計費用が執行)

3. 計画の施行主体・具体的な工期も全て未定で
  現在見通しは立っていない。

4. 大気・騒音・地下水等への懸念に対しての対策に科学的な立証はない。
 (環境影響評価の予測評価の結果の妥当性を
  今後も検証する必要があると主催者が自ら叙述)
 
 
多くの市民の長期にわたる生活に影響を及ぼすプロジェクトを
この程度の実のない説明で事業着手し
進行しようとする姿勢に率直に憤りを感じます。

以上、当日参加した市民からお伝えできることをまとめました。
 

●当日親子で参加した当会メンバーの感想です。
http://gaikangaikan.info/pdf/M.Y.pdf